損益算練習問題集
損益算の練習問題を解く前にまずは、以下の内容をしっかりと熟読し、理解してから解くようにしてください。そうすることで、試験本番でもスムーズに解けるようになると思います。
SPI 損益算の問題の解き方
SPIの損益算を苦手としている人も多いのではないでしょうか?
損益算は、基本的には上記の3つの公式さえ覚えておけば全て解くことができます。それにもかかわらず、苦手な人が多いのには以下の3つの理由があるからです。
損益算が苦手な理由
- 損益算で使用される用語の意味をしっかりと理解していない。
- 損益算で使用する公式を理解せず、覚えようとしている。
- 単純に『xx率』と聞くだけで難しいと思い込んでしまう。
以下に記載することをしっかりと熟読して頂ければ、この3つの苦手な理由を完全に克服することができ、逆に得意分野にきっと変わるはずです。
損益算で使用される用語の意味をしっかりと理解していない。
損益算の問題は用語さえしっかりと理解していれば、日常でも意識せずに使っている計算なので簡単に解ける問題なのです。損益算で使われる用語の種類は、実は以下の7つしかありません。厳密に言うと、下記以外にも「売上額」などがありますが、説明するまでもないものは割愛させて頂いております。
◎損益算で使われる用語
原価:
商品を仕入れた値段。
利益:
原価に上乗せた分の金額。儲けた金額。
定価:
原価に利益を上乗せした合計金額。割引き無しの売値。
割引き額:
定価から減額した額。
売値:
実際に消費者に売られる値段。割引きをせずに売る場合は、定価が売値となる。
利益率:
利益率は最も注意が必要。一言で利益率といっても何通りかある。要は、何に対しての利益なのかによって、求め方が変わってきます。一般的に利益率というと、『売値の何%が利益か?』という意味で使用されることが多いですが、損益算の場合は、『原価に原価の何%を利益として上乗せたか?』という意味で使われます。これが損益算をややこしくしている理由の1つでもありますね。
よって、一般的な利益率を求める公式は以下ですが、
利益率=利益÷売値
損益算の利益率は『原価に原価の何%を利益として上乗せたか?』なので、以下の計算式となります。
(原価)+(原価×利益率)=定価
(原価)×(1+利益率)=定価
定価=原価×(1+利益率)
上記式は、本ページの最初の損益算で利用する公式で記載した式と同じですよね。
割引率:
定価から差し引く割引額の割合。要は、割引額は定価の何%かです。
利益率と割引率以外は、容易に理解できる用語ですよね?
しかし、損益算をややこしく思わせている要因は、上記7つの用語の言い換え語がたくさんあるという点です。ざっと洗い出すだけでも以下のようなものがあります。
原価 | 仕入れ値 |
---|---|
利益 | もうけ額 |
定価 | 割引が無い場合、「売値」として表現されることもある |
割引額 | 値引額 |
売値 | 売価、販売価格、割引き後の値段 |
利益率 | 利益の割合 |
割引率 | 値引率 |
試験問題でこれらの用語が言い換えられても、何を指しているのかわかるようにしておいてください。
極端な例ですが、たとえば『販売価格』が『売値』のことだと知らなかった場合、公式『利益=売値-原価』を覚えていたとしても問題文で販売価格という用語が使われた場合、公式に当てはめることができず、その問題は解けなくなってしまいます。
損益算で使用する公式を理解せず、覚えようとしている。
損益算の問題を解くに当たり、押さえておきたい公式は本ページの最初でも記載した以下の3つです。
損益算の公式
- 【公式1】利益=売値-原価
- 【公式2】定価=原価×(1+利益率)
- 【公式3】売値=定価×(1-割引率)
【公式1】に関しては、用語の意味が理解できていれば、公式として覚えなくても必然的に頭の中で理解できますよね?用語の意味が分からない人は、もう一度、『損益算で使用される用語の意味をしっかりと理解していない。』の章を読み直してください。
問題は【公式2】と【公式3】です。
SPIの試験は時間との勝負でもあるので、公式を覚えておくことは重要です。ただ、公式がどのような意味を持つのかを理解しておくことで、万が一、公式を忘れたとしても問題を解くことができます。【公式1】を覚えていなくても、利益は売値から原価(仕入れ値)を引いた価格だと知っているので皆さん、解けますよね?
理解するとはまさにそのことです。【公式2】と【公式3】に関しても【公式1】と同様に理解し、公式を覚えていなくても解けるようにしておいてください。
【公式2】定価=原価×(1+利益率)を理解する
用語説明の章でも解説しましたが、定価は、原価に原価の数%の利益を上乗せた合計金額です。(ここでいう数%というのが利益率に該当する)
よって、式としては次のようになります。
定価=原価+(原価×利益率)
この式を変形していくと公式が導き出せます。
定価=原価+(原価×利益率)
定価=原価×(1+利益率)
【公式3】売値=定価×(1-割引率)を理解する
売値は定価から割引価格を引いた値段なので、以下の式が成り立ちます。
売値=定価-割引価格・・・①
また、割引価格は定価の数%の値段なので次の式で表すことができます。(ここで言う数%は割引率を意味する。)
割引価格=定価×割引率・・・②
よって、この②式を①式に代入すると公式が出てきます。
売値=定価-割引価格
売値=定価-(定価×割引率)
売値=定価×(1-割引率)
単純に『xx率』と聞くだけで難しいと思い込んでしまう。
『xx率』と聞くだけで難しく感じるのは、用語の意味や計算式をしっかりと理解していないのが原因です。これまで記載した内容を熟読し、理解できていれば損益算は難しく感じないはずです。
むしろ、どんな損益算の問題が出されたとしても解けない問題はなくなっていると思います。
何度も言いますが、損益算の問題は決して難しくありません。是非、得意分野になるように頑張ってください。