計算の順番を間違えると解答結果も変わってしまいます!
演算子は掛け算や割り算、足し算、引き算だけではなく括弧やルート、累乗などさまざまなものがあります。
このページではこれらの演算子の件最優先順位について解説しています。例題も記載しているので是非、参考にしてください。
■目次
演算子の計算優先順位
計算の優先順位
- 括弧内の計算
- ルート、累乗の計算
- 掛け算、割り算の計算
- 足し算、引き算の計算
共通ルール
- 優先順位が同じでカッコがない場合は、左から順に計算をする
基本的には上記の優先順位に従って計算をするのですが、共通ルールとして優先順位が同じでカッコがない場合は左から順に計算を行います。例えば、以下のような場合です。
割り算と掛け算は同じ優先順位なので、『4÷2』もしくは『2×5』のどちらから計算してもよいように思われますが、優先順位が同じ場合は左側の『4÷2』から計算を行います。
もし、これを逆に『2×5』から優先的に計算してしまうと、以下のように誤った解答になってしまいます。
(優先順位1) 括弧内の計算
カッコ内の計算が最優先の計算順となります。
上記例の場合、以下のようになります。
[正しい計算]
5×(3+2)
=5×(5)
=25
[誤った計算]
5×(3+2)
=152+
=17
多重括弧の優先順位
括弧の中に括弧があるような場合は、一番内側の括弧が最優先となります。また、括弧の種類は{}や[]、()などいくつかありますが、種類は特に気にせず一番内側の括弧から計算とだけ覚えておけば構いません。
以下の計算式の例であれば①②③の順で計算していきます。
(優先順位2) ルート、累乗の計算
優先順位の2番目は累乗および、ルートの計算です。
上記例の場合、以下のようになります。
[正しい計算]
5×3²
=5×9
=45
12÷2√9
=12÷2√3²
=12÷(2×3)
=12÷6
=2
[誤った計算]
5×3²
=15²
=225
12÷2√9
=6√9
=6√3²
=6×3
=18
(優先順位3) 掛け算、割り算の計算
上記のような例の場合、足し算や引き算より、掛け算と割り算の方が優先順位が高いため、掛け算もしくは割り算を優先的に計算します。
[正しい計算]
2+5×3
=2+15
=17
6-4÷2
=6-2
=4
[誤った計算]
2+5×3
=7×3
=21
6-4÷2
=2÷2
=1
(優先順位4) 足し算、引き算の計算
演算子の中で最も計算優先順位が低いのが足し算と引き算です。
[正しい計算]
2+2²
=2+4
=6
[誤った計算]
2+2²
=4²
=16
実際の計算例
では、実際に計算例をいくつか記載しておきたいと思います。自分自身でも一度解いてみてください。
4-2×6
引き算より掛け算の方が優先順位が高いので掛け算から計算します。
4-2×6
=4-12
=-8
6÷2+3×3
優先順位3位の掛け算と割り算、優先順位4位の足し算との組み合わせの計算です。まずは優先度の高い割り算と掛け算から計算します。
6÷2+3×3
=(6÷2)+(3×3)
このように自分で括弧をつけてやると計算ミスをし難くなります。
=3+9
=12
5-3+2
優先順位の最も低い引き算と足し算の計算です。
5-3+2
=2+2
=4
ここで注意したいのが共通ルールの『優先順位が同じでカッコがない場合は、左から順に計算をする』という点です。
引き算と足し算は同じ計算優先順位ですが、右側の足し算から計算すると誤った結果となってしまいます。
[誤った計算]
5-3+2
=5-5
=0
-2+3×(-4)
足し算よりも掛け算の方が優先順位が高いので下記のような計算となります。
-2+3×(-4)
=-2+{3×(-4)}
このときも上記のように優先的に計算する箇所に括弧をつけてやると計算ミスを防げます。
=-2+{-12}
=-2-12
=-14
-3²+(-3)²
括弧と累乗と足し算が組み合わさった計算です。優先度としては『括弧>累乗>足し算』となります。
-3²+(-3)²
=-3²+(-3)×(-3)
=-3²+9
=-3×3+9
=-9+9
=0
この計算で間違いやすいのが『-3²』の部分です。2乗は、-3にかかっているのではなく、3だけにかかっているので-(3)²ということになります。
-3²=-(3)²=-9
-3²≠(-3)²≠9
12÷3×2
計算優先順位が同じである割り算と掛け算の計算です。
12÷3×2
=4×2
=8
ここでも注意が必要なのが共通ルールの『優先順位が同じでカッコがない場合は、左から順に計算をする』です。もし、右側の掛け算から計算してしまうと次のように誤った解答になってしまいます。
12÷3×2
=12÷6
=2
(2+3)²
累乗と括弧と足し算の計算です。優先順位自体は、『括弧>累乗>足し算』と足し算が最も低いのですが、括弧内の計算が最優先になるためこの問題の計算順序としては『足し算>括弧>累乗』となります。
(2+3)²
=(5)²
=25
15-[5×{6÷(4-2)}]
多重括弧の計算です。多重括弧の場合、最も内側の括弧から計算していきます。
15-[5×{6÷(4-2)}]
=15-[5×{6÷(2)}]
=15-[5×{3}]
=15-[15]
=15-15
=0