SPI練習問題-問2(代金の精算)

PはQに3,500円、Rに2,000円の借金があり、RはQに1,000円の借金がある。ある日、友人の誕生会に行くことになったので、Pが10,000円でプレゼントを、Qが2,000円で花束を買い、これらの代金はP、Q、Rの3人で同額ずつ負担することにした。

[設問1]3人の貸し借りがすべてなくなるように次の方法で精算することにした。
●RがQに(a)円を払い、その後で、QがPに(b)円を払う。
このとき、(a)はいくらか?

[解答群]
 1,500円
 2,000円
 2,500円
 3,000円
 3,500円
 4,000円
 いずれでもない

[設問2]実際には、3人でタクシーに乗って帰り、その代金をRが支払ったので、次の様に精算がすんだ。
●PがQに500円支払、RがQに1,000円支払った。
このときタクシー代はいくらだったか?

[解答群]
 1,000円
 1,500円
 2,000円
 3,000円
 6,000円
 8,000円
 いずれでもない



解答と解説

代金の清算の解き方:
普段の生活でも使用している平均を求める計算式を使います。平均を求める計算式と言うと少し難しく聞こえてしまうかもしれませんが、割り勘する際などに無意識の内に使っている計算式ですね。

 平均 = 合計 ÷ 人数

『代金の清算』問題の解き方が分からない方は、『SPI 代金の精算 ~練習問題と解き方を徹底解説!~』のページで詳しく解説しているので、是非、そちらを参考にしてください。

設問1の解答と解説:

まずは、3人の貸し借りを整理して解く方法を記載します。この解き方は普通に考えたらやってしまいがちな解き方ですが、3人の貸し借りをまとめていると時間がかかってしまい、SPIなどスピードを要求される場合は、時間が足りなくなってしまいます。解き方としては間違っていないが、出題者側の思うつぼなのでできる限り避けたい。

おすすめの解き方は、『設問1の別解説』の方に記載するので、下記不要であれば読み飛ばし、そちらを参考にして下さい。解き方としては両方知っておいた方が良い。

現状のお金の貸し借り状況を整理します。マイナスは、借金額、プラスは貸している額を表しています。

Pの貸し借り額
Qに、-3,500円
Rに、-2,000円
合計、-5,500円

Rの貸し借り額
Qに、-1,000円
Pに、+2,000円
合計、+1,000円

Qの貸し借り額
Pに、+3,500円
Rに、+1,000円
合計、+4,500円

次に、誕生会用に購入した物品の金額を整理します。
Pの立替額
立替額、10,000円 ・・・(1)

Rの立替額
立替額、0円

Qの立替額
立替額、2,000円 ・・・(2)

誕生会用に購入した物品の合計金額は(1)と(2)の合計なので12,000円となります。これをP、R、Qの3人で割り勘するので、1人当たり4,000円負担することになります。

よって、3人のお金の貸し借り額と、誕生会の物品金額の立替額を再度整理すると下記の通りになります。

Pの貸し借り額&立替額
Qへの貸し借り額、-3,500円
Rへの貸し借り額、-2,000円
貸し借り額の合計、-5,500円

物品立替額、+6,000円(1人頭4,000円負担に対して10,000円立替ている)

総額 +500円(-5,500円 + 6,000円)

Rの貸し借り額&立替額
Qへの貸し借り額、-1,000円
Pへの貸し借り額、+2,000円
貸し借り額の合計、+1,000円

物品立替額、-4,000円(1人頭4,000円負担に対して物品代は支払っていない)

総額 -3,000円(+1,000円 - 4,000円)

Qの貸し借り額&立替額
Pへの貸し借り額、+3,500円
Rへの貸し借り額、+1,000円
貸し借り額の合計、+4,500円

物品立替額、-2,000円(1人頭4,000円負担に2,000円立替ている)

総額 +2,500円(+4,500円 - 2,000円)

更に余分な情報を取り除き分かり易く整理すると
Pの貸し借り額&立替額:総額 +500円
Rの貸し借り額&立替額:総額 -3,000円
Qの貸し借り額&立替額:総額 +2,500円

よって、RがQに対して、2,500円、Pに対して500円支払えば精算が完了することになるのだが、設問は、PがQに(a)円を支払、その後にQがPに(b)円を支払うとあるので、

RがQに3,000円支払い、その後、QがPに500円を支払うことになる。よって、求める解答は3,000円のD。

解答:D

設問1の別解説:

3人の貸し借りを整理するのではなく、Rが支払う額だけが聞かれているので、Rの金額だけに着目します。

Rが貸しているお金、2,000円 ・・・(3)
Rが借りているお金、-1,000円 ・・・(4)

物品の購入代金、10,000円+2,000円=12,000円
1人当たりの負担金額=12,000 ÷ 3 = 4,000円
Rの物品負担金額、-4,000円 ・・・(5)

よって、Rの支払額は(3)(4)(5)の合計となる。

Rの支払い額 = 2,000円 - 1,000円 - 4,000円 = -3000円

Rは支払額が、3,000円不足しているので、支払わらなければならない金額は3,000円のDとなります。

解答:D




設問2の解答と解説:

ここでもRだけの金額に着目します。

まずは、Rの不足金額を考えます。
設問1の解答より、Rは3,000円支払いが不足しています。更にタクシー代をN円とした場合、自分の分のタクシー代はN/3となります。よって、不足金額の合計は、

 3,000円 +(N/3)円 ・・・(6)

この(6)の金額が全員分のタクシー代N円とQに1,000円を支払うことで精算がすむということなので次の式が成り立ちます。

 3,000円 +(N/3)円 = N円 + 1,000円

この式を解くと、

 N -(N/3)= 2000
(2/3)x N = 2000
 N = 2000 ÷(2/3)
 N = 2000 x(3/2)
 N = 3000

よって、求める解答は、3,000円のD。

解答:D