何度も繰り返し解きましょう

確率 練習問題集




確率の練習問題を解く前にまずは、以下の内容をしっかりと熟読し、理解してから解くようにしてください。そうすることで、試験本番でもスムーズに解けるようになると思います。

SPI 『確率』の問題の解き方

重要なポイント

  • 『組み合わせ数』を求める公式を覚えておく
  • 『確率』を求める公式を覚えておく

確率の問題は、単に『確率』を求める公式を覚えているだけでは解けない場合があります。

何故なら...

SPI確率の求め方

よって、『組み合わせ数』を求める公式と、『確率』を求める公式の両方を覚えておく必要があります。

更に嫌になることを記載しますが、『組み合わせ数』を求める公式と、『確率』を求める公式は、それぞれ4種類ずつの計8つあります。ただ、必ず覚えなければならないのは各1つずつの計2つのみです。

他の6つの公式は酷似しており、更に覚えなくても感覚で導き出せる内容となっています。

『組み合わせ数』を求める公式

組み合わせ数を求める公式を4つまとめました。

見るだけで嫌になりそうな公式ですが、実は必ず覚えなければならないのは、①の公式のみです。②~④も重要ですが、これらは覚えなくても感覚で導き出せるはずです。後程、詳しく解説するのでザっと目を通すだけ通してください。

組み合わせ数を求める公式




①n個からr個を選ぶ組み合わせ数を求める公式

この公式は重要で必ず覚えなければならない公式です。②~④の公式を見て頂いても分かると思いますが、②~④の公式は①の公式で導いた結果を使うので、公式①を覚えておかなければ、②~④の公式を覚えても役に立たないことになります。

例を1つ記載しておくので使い方も覚えておいてください。

基本的な練習問題

  • 6個から3個を選ぶ場合の組み合わせは何通りあるか?

₆C₃=6×5×43×2×1
  =20通り

②AかつBの組み合わせ数

『かつ』はAの組み合わせ数とBの組み合わせ数の掛け算、『または』は足し算と覚えておけば良いかと思います。

サイコロを例にすると分かりやすいと思うので、簡単な例を1つ記載しておきます。

基本的な練習問題

  • 二つの6面体のサイコロAとBの出目が両方1になる組み合わせ数は何通りか?

『かつ』という言葉が一つも含まれていない?と思ってしまう人もおられるかもしれませんが、この問題は言い換えると『サイコロAの出目が1かつ、サイコロBの出目も1』と言うことになります。

サイコロAの出目が1になるのは、全出目6通りの内、1通りだけです。これは、サイコロBも同様です。よって、『サイコロAの出目が1かつ、サイコロBの出目も1』となる組み合わせ数は次の通り。

求める組み合わせ数
=1×1
=1通り

③AまたはBの組み合わせ数

『または』はAの組み合わせ数とBの組み合わせ数の足し算、『かつ』は掛け算と覚えておけば良いかと思います。

先程同様にサイコロを例にすると分かりやすいと思うので、簡単な例を1つ記載しておきます。

基本的な練習問題

  • 二つの6面体のサイコロAとBの出目のどちらかが1になる組み合わせ数は何通りか?

『サイコロAの出目が1または、サイコロBの出目が1』になる組み合わせ数ということですね。

『かつ』の時もそうでしたが、今回も『または』と言う言葉が一切問題文の中に含まれていません。実際に出題される問題も必ずしも『かつ』や『または』という言葉で表現されているとは限らないので、そこはどれに該当するか見極められるようにしておいてください。

求める組み合わせ数
=1+1
=2通り

④少なくともBがx個含まれる組み合わせ数

『少なくとも』という表現が問題文で使われていた場合、反対の条件に置き換えて考えます。

と言ってもこれだけでは何のことか分からないと思うので、練習問題をやりながら説明していきます。

基本的な練習問題

  • 男が5人、女が3人います。この中から2人選ぶ場合、少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数を求めよ

反対の条件に置き換えて考えると記載しましたが、考え方としては次の通りです。

全組み合わせの内、『少なくとも1人女性が入っている』に該当しないのは、『全員が男性』の場合のみになります。よって、次の式が成り立ちます。

『全組み合わせ数』
=『少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数』+『全員が男性の組み合わせ数』

この式を変形すると、『少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数』が求まります。

『少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数』
=『全組み合わせ数』-『全員が男性の組み合わせ数』

まさにこれが公式④「総組み合わせ数-全てがAになる組み合わせ数」に当てはまっていますよね。このように公式を覚えていなくても解き方が分かっていれば、必然的に公式が出てきます。

では、先程の練習問題を解いてみます。

練習問題の解説
まず、総組み合わせ数を求めます。
男女合わせて8人の中から2人を選ぶので、その組み合わせ数を求めるのに公式①を使用します。

₈C₂=8×72×1
  =28通り

次に全員が男子の場合、男子5人の中から2人が選ばれる組み合わせ数は、公式①より次の通りになります。

₅C₂=5×42×1
  =10通り

よって、『少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数』は次の通り。

『少なくとも1人女性が入っている組み合わせ数』
=28通り-10通り
=18通り

次、『確率』を求める公式に入りますが、

SPI確率を求める公式

『組み合わせ数』を求める公式を理解できていない人は、先に進む前にもう一度、『組み合わせ数を求める公式』の章に戻って読み直してください。




『確率』を求める公式

確率を求める公式を4つまとめました。

必ず覚えなければならないのは、⑤の公式のみです。⑥~⑧も重要ですが、これらは覚えなくても感覚で導き出せるはずです。また、⑥~⑧は、『組み合わせ数を求める公式』の②~④と考え方は全く同じなので、組み合わせ数を求める公式の②~④を理解していれば、⑥~⑧も瞬時に理解できるはずです。

SPI確率を求める公式

⑤Aが起きる確率

重要な公式で必ず覚えておく必要があります。

一般的な公式用語に合わせて『場合の数』という分かり難い表現を使っていますが、要は、『パターン数』、『組み合わせ数』のことです。

よって、確率を求めるには既に解説した組み合わせ数を求められなければなりません。もし、組み合わせ数の求め方が分からなければ、『組み合わせ数を求める公式』の章に戻って読み直してください。

では、1つ簡単な練習問題をしながら解説していきます。

基本的な練習問題

  • 6面体のサイコロ1個を振った時に6が出る確率を求めよ。

計算するまでもない問題ですが、公式に当てはめていきます。

6面体のサイコロなので、出る目のパターン数は1~6の6通りです。
(全ての場合の数)=6通り

簡単な問題なので、組み合わせの公式を使うまでもなく、6通りと出しましたが、本来であれば以下のように組み合わせ数を求めます。

6面のサイコロを振るので、出る目のパターン数はは次の通り。

₆C₁=61=6

次に6が出るパターンですが、6の目は1つしかないので、1通りです。
(6が出るパターン数)=1通り

よって、6が出る確率は次の通り。
(6が出る確率)=16

⑥AかつBが起きる確率

『かつ』はAが起きる確率とBが起きる確率の掛け算、『または』は足し算と覚えておけば良いかと思います。これは、組み合わせ数を求めるときの公式②と考え方は同じですよね。

サイコロを例にすると分かりやすいと思うので、簡単な例を1つ記載しておきます。

基本的な練習問題

  • 二つの6面体のサイコロAとBの出目が両方6になる確率は?

『サイコロAの出目が6かつ、サイコロBの出目も6になる確率』と言うことですよね。

先程、サイコロを振った時、6が出る確率は16と求めました。よって、サイコロAとサイコロBがどちらも6になる確率は次の通り。

(両方のサイコロが6になる確率)
16×16
136

⑦AまたはBが起きる確率

『または』はAが起きる確率とBが起きる確率の足し算、『かつ』は掛け算と覚えておけば良いかと思います。これまで同様にサイコロを例で解説していきます。

基本的な練習問題

  • 二つの6面体のサイコロAとBのどちらかの出目が6になる確率は?

サイコロ1個を振った時に、6が出る確率は16と求めました。よって、サイコロAとサイコロBがどちらかが6になる確率は次の通り。

どちらかが6になる確率
1616
26
13

⑧少なくともBが起きる確率

組み合わせの公式④と同じような例題を使いつつ解説していきます。

基本的な練習問題

  • 男が5人、女が3人います。この中から2人選ぶ場合、少なくとも1人女性が入っている確率を求めよ

④少なくともBがx個含まれる組み合わせ数』の章で解説したことは割愛するので、分からない点があれば、そちらをまずご覧ください。

全パターン数の内、『少なくとも1人女性が入っている』に該当しないのは『全員が男性』の場合のみです。よって、以下の式が成り立ちます。

全確率(100%)
=『少なくとも1人女性が入っている確率』+『全員が男性の確率』

この式を変形すると次のようになります。

『少なくとも1人女性が入っている確率』
=『全確率(100%)』-『全員が男性の確率』

『少なくとも1人女性が入っている確率』
=1 -『全員が男性の確率』

どうでしょうか?
公式⑧の形になりましたよね。このように公式を覚えていなくても、内容を理解できていれば必然的に公式が出てきます。

では、練習問題の解説をしていきます。

練習問題の解説
公式①を利用して男女合わせて8人の中から2人を選ぶ組み合わせ数を出します。

₈C₂=8×72×1
  =28通り

次に全員が男子の場合、男子5人の中から2人が選ばれる組み合わせ数は、公式①より次の通りになります。

₅C₂=5×42×1
  =10通り

よって、『全員が男子』になる確率は、全28通り中の10通りだけなので、その確率は次の通り。
全員が男子の確率
1028
514

よって、『少なくとも1人女性が入っている確率』は次の通り。
少なくとも1人女性が入っている確率
=1-514
1414514
914