SPI練習問題-問1(仕事算・水槽算)
あるデータをパソコンに入力する作業に、XとYの2人では9時間かかる。X1人で3時間作業したところ、残りの入力にY1人で18時間かかった。
[設問1]このデータ入力をY1人で行うと、どれくらいかかるか?
A 10時間30分
B 15時間30分
C 18時間30分
D 20時間30分
E 22時間30分
F いずれでもない
[設問2]このデータ入力をX1人で行うと、どれくらいかかるか?
A 10時間
B 12時間
C 14時間
D 15時間
E 6時間
F いずれでもない
解答と解説
使用する公式:
使用する公式はありませんが、求める値、明確になっていない値は常に文字列に置き換え、方程式を作る癖をつけましょう。また、仕事算・水槽算の問題は全体の仕事量を1と仮定して解く方法が一般的です。
解き方が分からない方は、『仕事算・水槽算 ~練習問題と解き方を徹底解説!~』のページで詳しく解説しているので、そちらを参考にしてください。
設問前提条件:
Xがパソコン入力に使った時間をAとします。
Yがパソコン入力に使った時間をBとします。
設問1の解答と解説:
XとYの2人で入力した場合、9時間かかったという事なので二人のパソコン入力作業の合計時間は次のようになります。
パソコン入力作業の合計時間 = X(9時間) + Y(9時間)・・・【1】
更に、X1人で3時間作業したところ、残りの入力にY1人で18時間かかったとのことなので、その時のパソコン入力作業の合計時間は次のようになります。
パソコン入力作業の合計時間 = X(3時間) + Y(18時間)・・・【2】
上の【1】【2】から言えることは、Xの作業時間が6時間減ったことにより、Yの作業時間が9時間増えたということが分かります。言い換えると、Xの6時間分の作業をYが実施すると9時間かかるということです。よって、以下の式が成り立ちます。
X(6時間分の作業)=Y(9時間分の作業量)
求めたい時間は、Yが一人で作業を全てやった場合にかかる時間ですよね。要は、以下【2】式のXがやっていた作業「X(3時間)」もYが実施した場合を考えればいいことになります。
パソコン入力作業の合計時間 = X(3時間) + Y(18時間)・・・【2】
「X(6時間分の作業)=Y(9時間分の作業量)」なので「X(3時間)」の作業量は、「X(3時間分の作業)=Y(4.5時間分の作業量)」だと分かります。よって、Yが一人でパソコンの入力作業を行った場合の合計時間は次の通り。
パソコン入力作業の合計時間 = X(3時間) + Y(18時間)・・・【2】
= Y(4.5時間) + Y(18時間)・・・【2】
=Y(22.5時間)
よって、求める解答は、22時間30分
解答:E
別の解き方
別解としていますが、仕事算の計算の仕方は実はこっちの方法が一般的です。
パソコンの入力作業量を1と仮定します。
仮定する作業量はいくつでも構いません。一般的には1と仮定する場合が多いですが、計算しやすい数値を設定するようにしてください。
更にXが1時間にできる作業量をN、Yが1時間にできる作業量をMと仮定します。
パソコンの入力作業量:1
Xの1時間の作業量:N
Yの1時間の作業量:M
設問より、入力作業を全て終えるのにXとYがそれぞれ9時間作業をする必要があるということが分かっています。Xが9時間で実施する作業量は9N、Yが9時間で実施する作業量は9M、XとYがこの作業量を実施することで入力作業量1が完了します。よって、以下の式が成り立ちます。
9N+9M=1・・・(1)
更にXが3時間、Yが18時間作業する事でも作業を終えることができるので、以下の式も成り立ちます。
3N+18M=1・・・(2)
上記(1)(2)式の連立方程式を代入法もしくは、加減法で解きます。今回は、加減法でMの値を求めていきます。
9N+9M=1・・・(1)
3N+18M=1・・・(2)
式(2)の両辺に3を掛けてNの係数を(1)と揃える。
9N+9M=1・・・(1)
9N+54M=3・・・(2)
式(2)-式(1)を行います。
(9N+54M)-(9N+9M)=3-1
45M=2
M=2/45
Yが1時間で実施する作業量は2/45だと分かりました。
ここで、Yが一人でパソコンの入力作業1を終えるのにかかる時間をHと仮定した場合、以下の式が成り立ちます。
(2/45) × H = 1
H=45/2
=22.5
=22時間30分
解答:E
設問2の解答と解説:
設問1より、Xが6時間かけてやる作業量とYは、9時間かけてやる作業量は等しいということなので、
パソコン入力作業 = X(9時間) + Y(9時間)・・・【1】
【1】より、Yの作業9時間がXだと6時間で終えられることになるので、Xが1人でパソコン入力作業を行った場合、
9時間 + 6時間 = 15時間
となる。
解答:D
別の解き方
設問1の「別の解き方」で、Yの1時間の作業量Mは、2/45 だと分かっています。これを同じく設問1の「別の解き方」の式(1)に代入し、Xの1時間の作業量Nを求めます。
9N+9M=1・・・(1)
M=2/45
9N+9×(2/45)=1
9N+2/5=1
9N=1-2/5
9N=3/5
N=1/15
Xの1時間の作業量Nは1/15だと分かりました。
Xが一人でパソコンの入力作業1を終えるのにかかる時間をHと仮定した場合、以下の式が成り立ちます。
(1/15) × H = 1
H=15
=15時間
解答:D
設問1
4時間30はどこから出てきたんですか??
吉田様
ご質問ありがとうございます。
出先なので少し簡潔に解答させて頂きます。本日中に、解説に詳しく追記し書き直した後、再度コメントさせて頂きます。
X(6時間の作業)=Y(9時間の作業)
になることは、解説から分かりますでしょうか?
これが分かれば、以下の(2)の式を見てください。
(2)パソコン入力作業 = X(3時間) + Y(18時間)
Yが一人で全ての作業を行うということは、Xの3時間分の作業をYが受け取るということを意味します。
「X(6時間の作業)=Y(9時間の作業)」 なので、「X(3時間の作業)=Y(4.5時間の作業)」となります。
よって、元々から持っていたYの作業分18時間に加え、4.5時間(4時間30分)を加えた時間がYが一人で行う場合にかかる時間になります。
吉田様
解説の内容をより詳しく記載しなおしました。
また、別の解き方も記載しておいたので、宜しければ参考にしてください。