SPI練習問題-問11(仕事算・水槽算)
仕事算に関する問題。次の設問を答えよ。
[設問1]Aが仕事を6日間をした後にAに代わってBが残りの仕事を10日間で終わらした。この仕事を初めからAとB二人が同時に行うと何日間で完了しますか。AとBが一日で行う仕事量の比は4:5である。
A 6日目
B 7日目
C 8日目
D 9日目
E 10日目
F 11日目
G 12日目
H いずれでもない
解答と解説
必要な知識:
仕事算・水槽算の問題を解く場合、全体の仕事量を1と仮定して計算するのが基本です。ただし、必ずしも1と仮定する必要はなく、1人で仕事をした場合にかかる各々の日数の最小公倍数を全体の仕事量と仮定した方が計算が簡単になる場合が多いです。
仕事算・水槽算の解き方や、上記の仕事量の仮定値の設定方法が分からない方は、『仕事算・水槽算 ~練習問題と解き方を徹底解説!~』のページで詳しく解説しているので、そちらを参考にしてください。
設問1の解答と解説:
AとBが一日で行う仕事量の比が4:5ということは次のことが言えます。
A:B = 4:5
これは、Aが行う仕事量をBであれば4/5の時間(80%の時間)で終わらせることができることを意味します。逆に、Bが行う仕事量をAがやろうと思うと、5/4の時間(125%)かかることを意味しています。
今回の仕事は、Aが6日間、Bが10日間行っています。
もし、Bの10日間をAが実施した場合、10×5/4=50/4日間(12.5日)かかることになります。よって、この作業全体をAが1人で行った場合は、A自身が元々実施した作業時間の6日間も加え次の通りになる。
Aが1人で作業した場合にかかる日数 = 6日 + 50/4日 = 74/4 日(18.5日)
作業全体で74/4 日(18.5日)かかるので、作業量全体を1とした場合、1日あたりのAの作業量は、1/18.5 になります。小数が分母になると後々計算が面倒なのでここはあえて分数で計算しておきます。
同様の考えで、Aが実施した6日間をBが実施すると、4/5の期間で終わらすことができるので、6 × 4/5 = 24/5(4.8日)で終わらせられる。よって、この作業全体をBが1人で行った場合は、B自身が元々実施した作業時間の10日間も加え次の通りになる。
Bが1人で作業した場合にかかる日数 = 10日 + 24/5日 = 74/5 日(14.8日)
作業全体で74/5 日(14.8日)かかるので、作業量全体を1とした場合、1日あたりのAの作業量は、1/14.8 になります。
これで、Aの1日で行える作業量(1)とBが1日で行える作業量(2)がでました。この(1)と(2)を合計した数値が、AとBの2人が一緒に作業してできる1日の作業量になります。
AとBが一緒に作業した場合、1日でできる作業量 = 5/74 + 4/74 = 9/74
2人での1日の作業量ができました。この作業を何日間か続けて行い、全体の作業量1が完了すればいいわけです。求めたいかかる日数をNとした場合、また、作業量全体を1としているので、次の式が成り立ちます。
9/74 × N = 1
N = 74/9 = 8.222
よって、全体の作業量1を終わらせるためには、8.2222~日間かかることになります。8.2222~日というのは、8日目では終わらず、9日目に入っていることになります。したがって、もとめる解答は、9日目。
解答:D
こういった考えは駄目なのですか?
仕事量を1日の仕事時間と置き換え、A:B=4:5とする。つまり、Aは4時間働き、Bは5時間働く。仕事の引継ぎで合計16日かかりました。時間に換算すると74時間。
次に、1日でAB同時に仕事をすると考えると、ややこしくなるので、日数を跨がず、1日のうちでABを交代制にすると考えます。つまり、1日でA・4時間からのB・5時間。計、1日の労働時間を9時間と考えます(または、9時間勤務する新たなCという登場人物を作り上げる/ABの合わせた仕事量をこなせる)。74時間を9で割ると、8.22222…になるので、8日をちょっと超えた9日になります。
時間に置き換えて、16日間の総作業時間が74時間、2人で作業した場合の1日の作業時間が9時間。よって、74÷9=8.222… という考え方はいいと思います。
しかし、途中の考え方が本来と異なる部分があります。そこを認識したうえで今回のような考え方をするのであれば問題ないです。
考え方が本来と異なる部分は、AとBが一日で行う仕事量の比は4:5。これに対して、Aは4時間働き、Bは5時間働くという考え方の部分になります。
本来であれば、AとBが一日で行う仕事量の比は4:5なので、Bの方がAよりも決められた時間で5/4倍仕事ができることになります。よって、1日の作業を終えるのにAは、5時間かかり、Bは4時間で終わらせることができる。といったように逆になるべきです。
しかし、2人の作業時間を合わすと9時間で変わらないので、結果としては同じ結果になります。