流水算 練習問題集
流水算の練習問題を解く前にまずは、以下の内容をしっかりと熟読し、理解してから解くようにしてください。そうすることで、試験本番でもスムーズに解けるようになると思います。
SPI 流水算の問題の解き方
解き方のポイント
- 流水算で使用する公式を覚えておく
- 動くものの上に同方向の動くものが乗ると、速度が合算される
- 動くものの上に逆方向の動くものが乗ると、速度が相殺される
- 単位の変換ができるようにしておく
流水算は、流れる川を船が上ったり下ったりする際の船の進む速度や、川の流れの速さを求める問題です。同様にエスカレーター上を歩く人の速度や、風速がある中の飛行機の速度などが題材になって出題されることもあります。
流水算の問題を解くに当たり、上記4点が重要になってきます。
それぞれを以下に詳しく解説しておくので、練習問題を解く前にまずは一読し、頭に入れておくようにしましょう。
流水算で使用する公式を覚えておく
使用する公式【その1】
- ①距離 = 速度 × 時間
- ②速度 = 距離 ÷ 時間
- ③時間 = 距離 ÷ 速度
使用する公式【その2】
- ④上りの船の速さ=静水時の船の速さ-流れの速さ
- ⑤下りの船の速さ=静水時の船の速さ+流れの速さ
- ⑥流れの速さ=(下りの船の速さ-上りの船の速さ)÷2
- ⑦静水時の船の速さ=(下りの船の速さ+上りの船の速さ)÷2
流水算の問題を解くには上記の①~⑦の公式を利用します。
使用する公式【その1】について
①~③の【その1】の公式については、『速度算・通貨算』の問題でも使用するので必ず覚えておいてください。
ただし、①~③の公式は形を変形しているだけで、いずれも同じなので3つ全てを覚える必要はありません。一つだけで構いません。
もし、公式を忘れてしまった場合は、車やバイクのスピードメーターを思い出して下さい。速度表示のところに(km/h)と書かれていると思います。これは速度の単位になります。
速度 = km/h
kmは距離の単位で、hは時間の単位になります。よって、速度を求める式は次の式で表すことができます。
速度=km/h
=距離/時間
=距離÷時間
これは、公式②と同じですよね。
このように公式を忘れた場合は、速度の単位を思い出すと瞬時に公式を導き出すことができます。
使用する公式【その2】について
④~⑦の【その2】の公式は、何やら覚えるのが大変そうと思う人もいるかもしれませんが、覚える必要はありません。
もちろんSPIは時間との勝負なので、覚えておくに越したことはありませんが、覚えていなくても公式の意味を理解していれば、問題は解くことができます。
以下に④~⑦の公式を一つずつ解説しておきます。決して難しくはないので、しっかりと理解しておいてください。
④上りの船の速さ=静水時の船の速さ-流れの速さ
この公式の意味は、例として、川の流れが無い時(静水時)の速度が20Km/hの船が、5Km/hの流れがある川を上るとき、船の実際の速度は川の流れの影響(相殺)を受けて、『20Km-5Km=15Km』になると言うことです。
公式として覚えなくても間隔で分かりますよね。
⑤下りの船の速さ=静水時の船の速さ+流れの速さ
この公式の意味は、例として、川の流れが無い時(静水時)の速度が20Km/hの船が、5Km/hの流れがある川を下るとき、船の実際の速度は川の流れの速さが合算されて、『20Km+5Km=25Km』になると言うことです。
これも公式として覚えなくても間隔で分かりますよね。
⑥流れの速さ=(下りの船の速さ-上りの船の速さ)÷2
流れの速さは、式④と式⑤を連立して解くと導くことができます。
④上りの船の速さ=静水時の船の速さ-流れの速さ
⑤下りの船の速さ=静水時の船の速さ+流れの速さ
↓
④静水時の船の速さ=上りの船の速さ+流れの速さ
⑤静水時の船の速さ=下りの船の速さ-流れの速さ
④式-⑤式をします。
(静水時の船の速さ)-(静水時の船の速さ)=(上りの船の速さ+流れの速さ)-(下りの船の速さ-流れの速さ)
0=(上りの船の速さ-下りの船の速さ+流れの速さ×2
流れの速さ×2=下りの船の速さ-上りの船の速さ
流れの速さ=(下りの船の速さ-上りの船の速さ)÷2
⑦静水時の船の速さ=(下りの船の速さ+上りの船の速さ)÷2
静水時の速さも式④と式⑤を連立して解くと導くことができます。
④上りの船の速さ=静水時の船の速さ-流れの速さ
⑤下りの船の速さ=静水時の船の速さ+流れの速さ
④式+⑤式をします。
(上りの船の速さ)+(下りの船の速さ)=(静水時の船の速さ-流れの速さ)+(静水時の船の速さ+流れの速さ)
(上りの船の速さ+下りの船の速さ)=(静水時の船の速さ+静水時の船の速さ)
(上りの船の速さ+下りの船の速さ)=静水時の船の速さ×2
静水時の船の速さ×2=(上りの船の速さ+下りの船の速さ)
静水時の船の速さ=(上りの船の速さ+下りの船の速さ)÷2
動くものの上に同方向の動くものが乗ると、速度が合算される
この点に関しては、『使用する公式【その2】について』の章を読んで頂いていれば説明するまでもないですよね。もし、分からなければ、『使用する公式【その2】について』の章を参照してください。
動くものの上に逆方向の動くものが乗ると、速度が相殺される
この点に関しても、『使用する公式【その2】について』の章を読んで頂いていれば説明するまでもないですよね。もし、分からなければ、『使用する公式【その2】について』の章を参照してください。
単位の変換ができるようにしておく
単位の変換
- 『時間』から『分』へ、『分』から『秒』へ、と言ったように時間の単位を変換できること。
- 『km』から『m』へ、『m』から『km』へ、と言ったように距離の単位を変換できること。
- 『km/h』から『m/s』へ、『km/s』から『km/h』へ、と言ったように速度の単位を変換できること。
上記3つの単位の変換は非常に重要です。SPIの流水算の問題では、問題文の中で時間と分、kmとmと言ったように単位が混在して出題されている場合が多く、計算する際に単位を同じ単位に統一する必要が必ず出てきます。
時間と距離の単位の変換はできる人も多いと思いますが、速度の単位変換は苦手な人も多いので、できるようにしておきましょう。
時間の単位変換
1時間=1×60=60分
1分=1×60=60秒
60分=60×60=3600秒
1分=1÷60=160時間
1秒=1÷60=160分
1.25時間=1時間15分
距離の単位変換
1km=1000m
1m=1÷1000=11000km
速度の単位変換
1km/h=1×1000m3600秒=518m/s
36km/h=36×1000m3600秒=10m/s
1m/s=1×11000÷13600
=1×11000×3600
=3.6km/h