SPI練習問題-問6(速度算)

A、B、Cが順に1時間おきに同じ地点を出発して、同じ方向に進んだ。Cは出発後3時間でBに追いつき、その後1時間かかってAに追いついた。

[設問1]
Aは出発後、何時間でBに追いつかれるか?




解答と解説

速度算の問題の解き方や、使う公式に関しては『SPI 速度算 ~練習問題と解き方を徹底解説!~』のページで詳しく解説しています。解き方が分からない方は、まず、そちらのページを一読してください。

設問1の解答と解説:

設問の内容より、Cが3時間で移動する距離をBはCより1時間早く出発し4時間かけて移動していることがわかる。このことより、BとCの速度比は、

B:C = 3:4 …(ア)

だとわかります。同様の考えで、Cは更に1時間経過した4時間後にAに追いつくということより、AはCよりも2時間先に出発しているので同じ距離を6時間かけて移動していることになる。よって、AとCの速度比は、

A:C = 4:6 …(イ)

これをA:B:Cの形にするためには、式(ア)と(イ)に共通にあるCの値を12に揃えてやります。

まず、式(ア)を3倍すると、
B:C = 9:12

となります。次に式(イ)を2倍すると
A:C = 8:12

となり、Cが同じ値となります。A:B:Cは、次のなります。

 B:C =  9:12
A :C = 8 :12
—————————–
A:B:C = 8:9:12

よって、A:B = 8:9

これは、Aが1時間で距離8進むのに対し、Bは9進むことを意味します。よって、BはAとの距離を1時間あたり(9-8)の距離を縮めることになります。

更にAは、Bよりも1時間先に出発しています。Aは1時間で距離8移動するのでBが出発するまでに8×1の距離を進んでいることになります。よって、この距離差8×1を無くすのにかかる時間は、

8×1 ÷ (9-8)

となります。しかし、この「8×1 ÷ (9-8)」は、Bが出発してからAに追いつくまでの時間なので、求めたいAが出発してからの時間は+1時間してやる必要があります。よって、Aが出発してからの時間は、

8×1 ÷ (9-8) +1 = 9

となります。

解答:9時間




設問1の別解:

設問の内容より、移動速度はCが一番速く次にB、一番遅いのがAと分かります。

Aさんの移動速度をVcとした場合、Aさんが1時間で進める距離は公式①より、

Aさんが1時間で進める距離 = Va × 1 = Va …(ア)

同様にBさん、Cさんが1時間で進める距離は、

Bさんが1時間で進める距離 = Vb × 1 = Vb …(イ)
Cさんが1時間で進める距離 = Vc × 1 = Vc …(ウ)

となります。

Cは出発後3時間でBに追いつくので、式(イ)(ウ)より次の式が成り立ちます。このときBはCよりも1時間先に出発しているので4時間が経過していることに注意。

Cさんが3時間で進める距離 = Bさんが4時間で進める距離

Vc × 3 = Vb × 4
Vb = (3/4) × Vc  …(エ)

更にCは出発後4時間でAに追いつく(Bに追いつくのに3時間、その後1時間でAに追いつくので合計4時間)ので、式(ア)(ウ)より次の式が成り立ちます。このときAはCよりも2時間先に出発しているので6時間が経過していることに注意。

Vc × 4 = Va × 6
Va = (4/6) × Vc …(オ)

同様の考えで、AがBに追いつくという事は、次の式が成り立ちます。求めたい解答のAが出発してからBに追いつかれるまでの時間をNとする。このとき、BはAよりも1時間後に出発しているので(N-1)時間となることに注意。

AさんがN時間で進める距離 = Bさんが(N-1)時間で進める距離
Va × N = Vb × (N-1)

この式に式(エ)(オ)を代入すると
(4/6) × Vc × N = (3/4) × Vc × (N-1)

となります。この式を解くと求めたいNが算出できます。
(4/6) × Vc × N = (3/4) × Vc × (N-1)
(4/6)VcN = (3/4)VcN - (3/4)Vc
(4/6)VcN - (3/4)VcN = -(3/4)Vc
(8/12)VcN - (9/12)VcN = -(3/4)Vc
-(1/12)VcN = -(3/4)Vc

両辺を-Vcで割ると次のようになります。
(1/12)N = (3/4)

更に計算を続けます
N = (3/4) × 12 = 9

よって、求めたい解答は9時間

解答:9時間